開拓の歴史

北海道最終日も、夕方まで観光することができました。
訪れるたびに感じるのですが、
札幌という街は神戸よりも人口が多く、神戸よりも発展してる街だと思うのです。
札幌駅のターミナル感も、関西で言う大阪駅や新大阪駅に近い雰囲気だと思う。

ただ今回、意外と歴史は浅かったりするのだなあという印象を受けました。
というのも、今回は初めて北方開拓の歴史に触れることができたので、
最終日の「学び」と「にわか知識」と共に、
3泊4日、ほんとに充実した北海道旅行ができたなあと思います。

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札幌駅から2駅のところに「琴似」という駅があって、
今回、初めて琴似の街を訪れてみました。
ここにある琴似神社に行くためだったのですが、
この神社の近くに、屯田兵屋が再現されて残っていたり、屯田歴史資料室にも訪れました。

屯田兵は北方警備と開拓を目的に、明治初期につくられた制度で、
行ってから知ったのですが、屯田兵の最初の入植地が琴似だったのですね。
だから、駅から琴似神社に行くまでの大通りは、こんなマンホール。
開拓の歴史のみち。

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そして琴似神社。
天気が良かったのもあって、なんだかスッとする、良い場所でした。

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明治7年に屯田兵制度が設けられ、
琴似の屯田兵は入植わずか3年で西南戦争(西郷隆盛を盟主にして起こった戦い)に、わざわざ九州まで出征していたり、
日清戦争にも出征し、日露戦争が始まるくらいまでの30年間、屯田兵制度は続きました。
この屯田兵が、今日の北海道の各地を、村として築き上げていったことがよくわかります。
神戸はすでに平安時代には平清盛がいたし、
神戸港が開かれたのが屯田兵制度よりも前、明治1年ということですから、
北海道は明治以降に、急速に開拓されていったことになります。

だから今回の旅で感じたのは、北海道は屯田兵と明治天皇の歴史でもあるのだなあ、ということ。

琴似神社の境内社には琴似屯田兵240柱も祀られていたし、
そのあとは札幌の北海道神宮を巡ったのですが、
ここには境内社に開拓神社などもあって、開拓功労者たちが祀られています。

北海道神宮は以前も参拝したことがあるのですが、
にわかにでも開拓の歴史を知ってから行くと、さらに理解が深まって、いろんなことが腑に落ちるような気がしました。
小樽の神社は水の神様が祀られていたし、
琴似神社は国造りの神様や、北海道神宮は国造りの神様だけじゃなくて明治天皇も祀られていたし、
その土地に古くから存在するだけあって、ちゃんと由緒がある。
神社とて人間が作るものだから、ちゃんと理由がある。
古来から八百万の神様を信奉してきたのは、宗教という意味合いより、
願掛けや験担ぎのような拠り所であったりしたのかな、とも思います。

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さて、北海道神宮のある円山公園、
神宮と反対側には「円山原始林」といって、ちょっとした山に、森が広がっています。
トレッキングコースとして3キロらしく、ちょっくら行ってみるかと登ってみることに。
いや、これが、ちょっと後悔するほど、登山だった・・・(笑)
運動靴とは言えない軽装で来るところじゃなかった・・・。

3キロとはいえ、ハイキングコースではなく、登山コースだったので、
急な斜面の整備されていない山道で、でも登ってしまったら降りるまで帰れないので、
周りの景色やら植物やら、まったく楽しむ余裕もなく、なんとか帰ってきました(笑)

登山入口に大師堂があって、弘法大師が建立されていました。
なんと「円山八十八ヵ所巡り」とのことで、
おっと、神社の次は寺か!?という、意図せず不思議な流れに乗ってしまいました。
山頂までの往路はたくさんの観音様やお地蔵様が建っていて、
いまは増えて200体くらいあるらしいけど、元は88体だったそう。
たしかにところどころ番号が彫られていました。

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でも40分ほど、頑張って登った甲斐あって、山頂の景色は癒された!
ひゃっほう!

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帰りは別のルートから50分ほど歩く。

でも最後はこんなウッドデッキの小路が待っていてくれたから、
やっとのんびりした散策、ハイキング気分になりました。

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思いがけず、よく学び、よく運動したので、お腹すいた!やっとご飯!
北海道最後のご飯はスープカレーにしました!
「らっきょ」という名前のお店、めっちゃ美味しかった!
↓この写真、撮り方まちがえたなー。ご飯が手前、、、、もっとカレーを見せたかった(笑)

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心地良くもくたくたになって、空港に向かう。
お土産を買って、神戸に帰ってからの晩ご飯にと、お寿司とビールを購入。

やっぱりお寿司美味しい!!
そしてこれ!!

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大好きな音楽に満たされた日、
胃袋がめっちゃ満たされた日、
知的好奇心が満たされた日、

心も体も頭も、とにかく「美味しい」旅でした。

北海道はとにかくご飯が美味しいからいいね!!(笑)

ええ旅でした。

なかなか気軽には行けない土地だけど、
あたしはこの日本という土地に生まれて良かったなあって、
なんだかしみじみと感じてしまう。

こんな素晴らしいものが残っている国なのに、
国会ではなんとくだらないワイドショーになっているのか。

あたしはまた現実逃避してしまうのだろうな。

聴きたくないこと、観たくないものが、悲しいから、

観たい景色に、聴きたい音楽に、自分から出会いに行こうと思う。

その先で出会えるひとを、大切にしながら生きていきたいと思う。

だから、

また、旅に出る。