「あんさんぶる♪たんぽぽ」による『ルナ』

超大型の台風21号が近づく四国は高知へ、行ってまいりました!
気合いを入れて朝6時の起床だったけど、バスに乗ったら完全に爆睡。
途中のサービスエリアでの休憩も、バスから降りずにずっと寝ていたほどです(笑)

高知リベルテでのライブは2年ぶり、2回目。
でも去年のゴールデンウィークに、完全なる休暇で、しかも1週間ほど高知に滞在したので、
なんだか戻ってきた感じがするほど、特にひろめ市場を中心とする近隣は風景を覚えてました。

到着して荷物を置いたら、とりあえずお昼ごはん。
この滞在中に絶対食べに行こうと決めていた、つけ麺屋さんの「蔵木」へ。
去年の滞在中、2回も行ったこのお店、やっぱりここのつけ麺、好きだー♪
量もちょうどいい♪
バスからの寝起きに近い感じだったので、まだ頭はぼうぼうとしてて写真撮るの忘れました。

さて、今回の高知、
もちろんリベルテで唄わせていただきますが、個人的なメイン・イベントはこちら!

高知こどもの図書館で行われたコンサートにて、Cheri*の『ルナ』が合唱曲として演奏されましたーーーー!!

なんと、なんとも、素敵なご縁をいただいて実現した、この合唱『ルナ』ですが、
高知の作曲家、柳井卓(やないたかし)先生が編曲してくださり、
女性コーラスグループの「あんさんぶる♪たんぽぽ」さんによる女声3部合唱が実現しました!!

柳井卓さんは、長年に渡り高知の音楽教育や音楽文化に貢献していらっしゃる先生で、
合唱曲や声楽曲に加えて、校歌なども作曲されている音楽家です。
柳井先生が作曲した歌「あじさい」は、
1960年代頃に各地で流行した「歌声喫茶」などでみんなが合唱し、
その後も長きに渡って愛される名曲を残された方でもあります。

そんな先生が何度も改訂しながら編曲してくださった『ルナ』、
まさかこんな形で、他の方にも歌っていただけるようになるとは、夢にも思いませんでした。
そもそも、自分の曲を誰かに歌ってもらえることは、
私個人としては何にも代えがたい名誉であり、この上なく光栄なことなのです。

シンガーソングライターの仲間がカバーして唄ってくれたり、
とあるバンドが「ためいき」をカバーしてくれた、Cheri*再始動の背中を押してくれた出来事だったり、
はたまたカラオケに配信されているCheri*の曲を、誰かが唄ってくださることだったり、、、
すべて、
「売れること、お金を儲けること、音楽をお仕事にすること」以前の、
もっともっと大切な音楽の「在り方」を、私に問うてくれる出来事です。

私はCheri*の音楽を通して、人と、あるいは自分と、出会い、向き合い、生きています。
そうやって生きることを選んだからです。
醜い自己顕示欲か、浅ましい自己承認欲から始まった行為であろうことも自覚しています。

でも、私にとって音楽は、それらを凌駕するもっともっと偉大なものだった。
そう思えるくらいに私を成長させてくれたのは音楽だったし、音楽を通して出会えた方々のおかげでした。
だから、どうせ同じ自己実現ならば、あたしは自分以外の誰かと、それを共有したいし、体現したい。
誰かの自己実現に貢献できる、人でありたいし、それを実現でき得る物を残したい。
もうちょっとロマンのある言い方をすれば、誰かの夢を叶えられるひとになりたい、ということ。
「聴くひとの心に寄り添うことができる」音楽を目指しているのも、同じ理由だと思います。

でも、私の唄を成長させてくださるのは、いつだって、私じゃなく、聴いてくださるひと、だ。
それを知るたびに、私は自分の矮小さと、音楽の偉大さを痛感する。
私は音楽のはしくれでいられることに、感謝するしかない。
成長させてもらっている、は、生かされている、だ。
「お前にはまだ『のびしろ』がある」と教えてもらっている限り、生きていけるような気がする。
自分は自身には価値を見いだせないから、ありがたい。

「もっと練習して、今後も『ルナ』を唄い続けます」と言ってくださった皆さん、
「この曲を作ってくださって、歌わせていただいて、ありがとうございます」と言ってくださった皆さん、
その何気ない感謝の言葉が、実は「ものすごいこと」だと気づいていらっしゃいますか?
人間一人の命を救ったも同然のその言葉に、感謝しているのは、私のほうです。

この度は本当にありがとうございました!
今後とも末永いお付き合い、よろしくお願い致します!!

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というわけで!

「あんさんぶる♪たんぽぽ」さんが、お一人お一人想いを込めて、
一生懸命伝えてくださった演奏会の一部を、ぜひ皆さんもご覧ください!

あたしは冒頭一行で、ダムが決壊したかのように、めちゃくちゃ涙が出てきました。
冒頭の歌詞の通り、あたしは素直に、心に従えばいいんだと思いました。

自分が誰かに言ったつもりの言葉で、自分が慰められてるなんてお笑いぐさだけど、
本当に大事なものなんて実はシンプルなんだな、と思う。

第59回本とともだちコンサート「森は生きている」
◆出演 あんさんぶる♪たんぽぽ
【日時】2017年10月21日(土)14:00~15:00
【会 場】高知こどもの図書館2階・本の広場
高知こどもの図書館
http://kodomonotoshokan.org/

* * * * *

打ち上げに参加させていただきました。
グループ専用の手作りメニューを書いてくださる、あんぐらさん。
なんと「祝・合唱曲ルナ誕生」でした♪
はー、めちゃくちゃ嬉しい。
この日の主役は「たんぽぽ」の皆さんなのに、なんだかCheri*が歓迎されてしまって、
他の曲も唄ったのに、『ルナ』をメインにしてくださって、
優しいお心遣いに、心から感謝します。

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もちろん、めちゃくちゃ美味しかったです!

柳井先生とも初めてお会いできて嬉しかったです。
教職に就いていたからなのか、たくさんの出会いゆえなのか、人生を重ねてきたからならではのお人柄なのか、、、
人の前に立つことの責任は持てど、決して人の上に立つような傲慢さの無い、素敵な紳士でした。
あたしみたいな小娘の話にちゃんと耳を傾けてくださる、深い聴力の持ち主でした。
あたしもこんなふうに歳を重ねたい。
自分の主義主張ばかりじゃなくて、ちゃんと相手のことを知ろうと努力できるような、
人格者にはなれなくとも、できるだけ誠実な人間になりたい。

やっとスタートしたばかりですが、Cheri*にとっては、ひとつ肩書きが増えたようなもので、
たんぽぽさんが唄う「ルナ」の作詞作曲者である、という立場が増えたわけです。

人に唄っていただく限りは、あたしはそれを作った者として、恥ずかしくない人間でありたい。

ますますもって、心を引き締める想いです。

企画提案してくださった大野さん、
実現に向けて動いてくださった古川さん、
編曲してくださった柳井先生、
賛同して、練習して、唄ってくださった『たんぽぽ』の皆さん、
そして聴いてくださった方、
本当にありがとうございました!!!

これからも、ルナを唄う。
地に深く、強い根を伸ばす、たんぽぽのような心持ちで、ルナを唄う。
でもその唄は、たんぽぽの綿毛のように軽く飛んでいって、人の心に、柔らかくふわっと留まる。

「本当に届けたいもの」に、人の心をエグるような、あるいは突き刺すような、そんな爪痕はいらない。

じんわり体温が感じられる手のひらで、背中をぽんぽんと触れるような、
それでいて相手の自由に任せて手放すような、そんな慈愛だけでいいな、と思う。

ああ、そうか。
最後にはわからなくなる。
自分なのか、相手なのか、
相手なのか、自分なのか。

それは、

たんぽぽと風

のようだ。